アラビアの夜の種族 古川日出男

アラビアの夜の種族 (文芸シリーズ)

アラビアの夜の種族 (文芸シリーズ)

語られるのは、存在しない物語。13世紀エジプトを舞台とした奇書の登場!聴きたい者の前に、物語は姿を見せる。ナポレオンのエジプト侵攻をくい止めるため、奴隷アイユーブが探しだした「災厄の書」。そして、物語が現実を浸食し始める--。
 650ページ2段組は長かった!夜があしたにかわり、あしたが夜にかわるほど。読むことをやめられない災厄の書を名乗っている分ハードルが上がり過ぎてしまったか、奇書を期待していたがズバリ王道だった。実際物語と同じ20日間くらいかけて読んだのだが、たしかにこれを一睡もせずに読むと体おかしくなるかも。最初から最後までアラビアの怪しさを持った物語だったなあ。そして後書きはデレク・ハートフィールド落ちでした!
★★★