奇界遺産 佐藤健寿

奇界遺産

奇界遺産

<芸術>と<オカルト>、一言でまとめると<余計なこと>には、実は人間を人間たらしめてきた謎が、もしかしたら隠されているかもしれないのだ。
確かに現代においても、人間だけがUFOやUMAを見るし、変な建築物やオブジェを作るし、見えないものを見えるといい、そこにないものを信じてみたりする。
しかしこの事実をラスコーの逸話に例えるならば、これは、人類最大の無駄どころか、むしろ人類に与えられた最高の天賦である可能性すらある。
つまり<余計なこと>、それは人間が人間であるために、絶対的に<必要なこと>だったかもしれないのである。
以上の試論を踏まえた上で、私は「現代のラスコー」を探すべく、旅にでた。世界各地を歩き、この<奇妙な想像力>が生み出した<余計なこと>を、ひたすら探し求めたのである・・・
★★★