オヤジ国憲法でいこう! しりあがり寿
- 作者: しりあがり寿,祖父江慎
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2005/08
- メディア: 単行本
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これまでも「個性」や「友達」、「恋愛」などについてワシは述べてきたが、「幸せ」もそうであるように、誰もがいいもの、すばらしいものとしている言葉がある。
しかし、そんな言葉は、ひとと話をしている差支柱には、みだりに使用してはいけない。時代劇の『水戸黄門』では、「ちゃんと話せばわかる」ような場面でさえ、「めんどくさいな…、葵の紋の印籠を出して、相手を黙らせちゃおう」というふうに、助さん格さんが黄門様を真ん中にはさんで「この紋所が、目に入らぬか!」といばっているが、「幸せ」みたいな言葉も、それが持ち出されたら、「へへえー」とひれ伏すしかない。
こういうふうに、相手が反論できない言葉を使うのって、ずるい、とワシは思う。
ヤングなうちは、耳に心地はいいが、実態があるのかないのかもわからない、議論ができない言葉は、なるべく、安易に使用しないことが望ましいのである。
オヤジなのに老婆心で言うが、中途半端な理解のまま、愛だの幸せだのといった言葉を連発していると、それに自分がとらわれてしまって、必要のない、余計な悩みを背負うことになってしまうのだ。
青臭いヤングの言い分よりオヤジの言い分のほうに親近感を感じます。
★★★