ギアナからコーヒーの苗を持ち帰るという使命をおびたブラジルのパリエッタ証左は、
ギアナ滞在中に美しい総督夫人と恋に落ちてしまいました。ある日、夫人に自分の使命を打ち明けます。「私は、国の命によりコーヒーの苗を持ち帰らなければなりません。けれど、海外への持ち出しが禁止されている苗をどうしたら持ち帰られるだろう」。なすすべのないまま帰国の日になり、送別会が開かれました。もう二度と会えない二人。夫人は悲しみをこらえて彼に大きな花束を贈りました。その中には美しい花に混じって5本のコーヒーの苗木が隠されていたのです。この愛の苗木は、のちに世界有数のコーヒー産地となるブラジルの地に力強く根付いたのでした。
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