好きか、嫌いか―松本人志の二元論 松本人志

好きか、嫌いか―松本人志の二元論

好きか、嫌いか―松本人志の二元論

鳥インフルエンザや道頓堀ダイヴなどの社会的事象から、勝負下着やヌーブラなどの関心事を松本人志が「好きか、嫌いか」で斬る! その理由を通して、彼ならではの「発想」を満喫する。
 文体のせいもあり「嫌い」の項目は活字だとただの松本のぼやきに感じられてしまった。これと同じ内容のことをガキの使いトークでしゃべったらおもしろくなるかもしれないなぁとも思うんだけど。
 「むかなくていい栗」の項目でムフフフフとなぜか含み笑いし、「シモネタ」の項目では、ボクは今までシモネタって言ったことがない、好きか嫌いで言えば嫌い。「ネタ」とついた以上、ひとつの完成された作品に対しての称号なのであって、シモネタという言葉自体が適切でない。ネタになっている以上、「シモ」とかそういう次元のことではもはやない。と語るなどしばしば一貫性がないところもあった。シモネタは絶対好きだし、この矛盾がネタなんだろうけどね。
 「ジャンケンのチョキ」みたいに好きか嫌いか答えにくいお題に対する答えに関しては、松本の斜めから見た視点を楽しめた。こういった類のお題ばかりだったらこの本はおもしろかったのだろう。今更ながらひとりごっつのお題はすごく練られていたんだなと感じる。
★★