綿いっぱいの愛を! 大槻ケンヂ
- 作者: 大槻ケンヂ
- 出版社/メーカー: ぴあ
- 発売日: 2005/03/31
- メディア: 単行本
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『ドラえもんとLSDの関係』
「シネマラン」なる薬は「飲むと、周りが広がったような気がする。狭いお風呂も下のようになる」との説明に、のび太とドラミが広大な海で半身浴をしながら、ヘラヘラと弛緩した笑みを浮かべた絵が踊る。
それはLSDだろ。
遠くを泳ぐドラえもんのピースフルな表情を見ると、マリファナという説も捨てがたいところだが、「昔に戻って、もう一度人生を新しく生きなおせる機械」と説明の入る「人生やり直し機」まで見た後では、やはりF先生、ナチュラル・ボーン・ジーニアスと解釈するのが正解と思える。
『勝ち組負け組とか言うやつって本当バカ』
人間の値打ちがそんな単純にどうして決められるというのか。
例えばトム・クルーズは俳優の勝ち組だが離婚してるから結婚は負け組だ。顔立ちは勝ち組でも身長はジャイアント馬場に40cmは負けている。チ○ポの長さも羽賀研二に比べりゃ負け組かもわからない。何より以上の項目を並べて「で。トムさんどっち?」と本人に聞いてみろ。きっとこう言うよ。「君って…バカ?」――訳・戸田奈津子
要は自ら勝ち組を名乗った時点で人は差別主義者となり、負け組を自認したとき、誇りを失ったダメ人間になる、ということだ。
『プログレ?それ食べる物ですか?』
以下の項目のうち、半分に該当していればプログレと呼んで差しつかえないと思いますよ。
1.ロックと他音楽ジャンルの融合
2.ドラマチックで唐突な曲展開
3.ハッタリの利いた歌詞、ジャケット
4.超絶的演奏力(不必要な程の)
5.メンバーに異常者がいる
5.人に「オヤジだね」と言われる(やる方も聴く方も)
7.もてない(やる方も聴く方も)
2番こそプログレの真骨頂という人もある。じゃあソニンとゴマキの弟が歌ってた「おっととっと夏だぜ」とか、ああいう唐突な曲展開もプログレかと問われればそれはまた違う。これも説明に窮するが、ま、プログレバンドにソニンがいるはずが無いと言う事だ。
5番は困ったものだ。カンのボーカリスト・ダモ鈴木は録音中に奇声を発しながらスタジオを飛びだし、そのまま帰ってこなかったと言う。ピンク・フロイドのシド・バレットは心を病んで脱退した。残されたメンバーは彼を主人公にしたコンセプトアルバムを制作。世界的大ヒットとなった。これはつまり、田代まさしを主人公にした歌でラッツ&スターがメガヒットを連発するような行為と言える。それ絶対友情と違うよ。去るものも残るものも、どっちも異常と言うことだ。
関根勤・くりぃむ上田に続く、例え名人発見!お笑いは「毒舌」の時代から「タトエ」の時代になる予感。
オーケン的「雪かき」表現。
どこかで誰かが見ていてくれる。
華々しさの欠片もない、日々の地味な積み重ねが、しかし、会ったこともないどこか遠い所の人に、伝わって、糧となって、そして涙となって目前に輝く夜が訪れた。
★★★★★