色即ぜねれいしょん みうらじゅん

色即ぜねれいしょん

色即ぜねれいしょん

夏休み、予定あるんけ? いや、別にあらへんけど。行かへん? 旅。悶々とする毎日を送る僕に新しい道が開けるのか!? 何も特別なことがない退屈な日々。青春を探していた――
 通信空手道場の閉鎖、官製はがきのラブレター、初めて女の子をうちに連れてきたときの家族のオドオド感。未熟さゆえの恥ずかしさがくすぐったくて笑える。見栄を張っていても自分が子どもだということを突きつけられて感じる恥ずかしさとか焦りといった青春時代のもやもやが、すごく心に語りかけてくる。僕がこの本をを読んで湧いた感情は「郷愁」じゃなくて「もやもや」だったので、まだまだ青春できるってことだね!
この夏を特別な夏にしてやる!と爽やかな気もちにさせてくれる一冊。
★★★★