みうらじゅんの映画批評大全 みうらじゅん
そこがいいんじゃない!みうらじゅんの映画批評大全1998‐2005
- 作者: みうらじゅん
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2006/10
- メディア: 単行本
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物事を“好き”“嫌い”の2つだけで判断することはつまらない。
MJの全ての発想の根底にはこの思想が流れていると思う。
“こんな映画、一体誰が見るんだろう?”と、疑問がわきあがる映画が存在する。世間的に『B級映画』と、よばれているものだ。Aをキスとし、Bはペッティングという肉欲のプロセスではない。これはあくまでAを頂点とする格差社会における評価基準である。
この世にAもBもCもない。他人の評価を鵜呑みせず、己も捨ててただ映画に没頭する。映画館とは、自分無くしの道場なのだ。オレはいつだって映画を見るときは、主人公に感情移入どころじゃなく、すっかり自分をなくしてなりきっているわけだ。当然、映画にジャンルは問わないし、そんなオレに好き、嫌いなんてちっぽけな洗濯があるはずがない。
誰がなんとおっしゃろうと、全て「そこがいいんじゃない!」と、肯定の呪文を己にかけることにより映画がたのしめるわけだ。
重要キーワード
ジェームズキャメロン→ジージャンズ。裏地もジージャン
「どうせ、笑っちゃうわけでしょ?」→ペキフー
エナリスト→えなりかずき的人生を送っている人。
チンパンジーのアイちゃんでも理解できるようにつくってあるストーリー、ヒロインは魅力の無いブス→スパイダーマン
アメリカに行ったことがある人はわかると思うが、大半がバカの集まりである。「イヤッホー!」とか「イェイ!」とか、「ベェベェー!」、ほとんどの会話がそれで成り立っている。中には堅い人もいるのだろうが、家に引っ込んでいるのか、あまりストリートでは見かけない。『エピソード2』が『スパイダーマン』に負けた原因はハッキリしている。ストーリーの難解さだ。アナキンの頭上に矢印で絶えず“後のダース・ヴェイダー”と入れるべきだったと思う。ギャル受けしそうなルックスなので“後にハゲます”も付け加えると男のジェラシーを買うこともないだろう。
ジェイソン→「Jさん」寅次郎とジェイソンの共通点は“キープオン童貞”
京都の敷居の高さは、“一見さんお断り”のルールにもあらわれている。一見とは初めての客ではなく“イチモツが元気いっぱい”な客の意味だとオレは睨んでいる。それの反意語が“はんなり”。「はんなりどすなあー」。若い頃、その意味はさっぱり分からなかったが、“半分、フンニャリしている”、すなわち半勃ちのことに違いないとオレは睨んでいる。
これから見る映画。マッハ!、花と蛇、北京原人(ペキフー)、パッチギ!、チャリチョコ、ノー・ディレクション・ホーム
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