ほとばしる副作用 辛酸なめ子
- 作者: 辛酸なめ子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/09/02
- メディア: 文庫
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アイドル的電波を放つフジテレビの高島彩がCDを出したりとアイドルきどり。けれど本物のアイドルがU−15ブームで低年齢化する時勢に、大卒の23歳以上のオバサンがチヤホヤされるという女子アナだけに許されている事態は冷静に考えて以上です。素材の鮮度を無視して「アナウンサー」を「アイドル」シールに張り替えたようで牛肉偽装問題を連想させ、不信感が高まります。
室井祐月を見て、MEGUMIは小説の著者近影のところに白黒で出ていても違和感のないルックスであることに気づきました。そう思うとアイドル写真集を200冊以上所有し研究している勉強家の一面。歌手を目指し6年間もレッスンして「全然向いてないね」の一言で断念した挫折経験。病的なくらい大きな2つの乳房。これらは小説を書く動機として十分すぎるものがあります。
倉木麻衣(デビュー時)の顔を見た瞬間、封印していた小学校時代のいじめられ体験が走馬灯のようによみがえり、発作的にリストカットしそうになりました。日本中のいじめグループの主犯格の女子の顔の平均値を出したら倉木麻衣になるに違いありません。
セレブ精子とセレブ卵子がセレブ結合し、この世に生を受けた女の子、SAYAKA。初仕事が「アイスの実」のCMというのも完璧です。冷たく硬いアイスの実は花開く前の蕾であり、処女性の象徴。これがもし棒状アイスのCMだったらその後の活動の幅が狭まってしまったことでしょう。
バンドルという造語を伴い颯爽とデビューしたZONE。画面に彼女たちが登場すると青春の風を感じ、一服の清涼剤となっていました。ただしそれが人口の風だと気づくまでは……。
一つ気づいてしまうと、すべてが作られた演出のように見えてきます。MAIKOの似合わなすぎるキャスケット、黒々とした頭髪、眉毛、オーバーオールの肩紐を片側だけ外し、パンツのすそも片足だけ捲り上げる……すべてが過剰なまでに純朴なおぼこ娘感、初々しさをアピールしているようです。つぶらな瞳のいたいけな北海道の小動物、オコジョをイメージしているのでしょうか?
さらに先日、ZONEの一人が「つい最近までサンタクロースを信じていた」と発言!!このようなカマトト発言をかますたびに、コギャルが一人、どこかで憤死しているのではないでしょうか。しかし若いうちから純情のファンデーションを厚塗りしていると、いつか負担が積もって肌も心もあれ、初々しい局を演奏しながらも歯はヤニで真っ黒……という未来を危惧せずにはいられません。
そこで、完全に昼と夜の顔を分け、夜に邪悪な部分を発散するというのはどうでしょう。夜のZONEは白いファーを脱ぎ捨て黒いレザーでキメ「煙突から忍び込んだサンタクロースをファックしてやったわ」と気炎を上げます。振り付けとして楽器を破壊したり中指を立てたりして欲しいです。陰の暗さがあってこそ、光はより明るく感じられるのですから……。
ひじきや佃煮はメインディッシュにはなりえませんが、心がささくれた時、無性に食べたくなることがあります。それは本上まなみにも通じるしみじみした魅力なのです。
ロリータ女子大生、小倉優子が振りまいている異様な可愛さには、どうも有害な成分が多分に含まれているような気がしてなりません。
ごまっとうの3人がタムロしている写真に、ひどく殺伐としたものを感じます。どこの世界でも女の3人組がうまくいく確率は地を這うように少なく、よほど各人のキャラが違わないと難しいでしょう。
『無修正画像探求の旅』
女の特権の一つにアダルトHPを見ていてもセクハラと非難されないことがあります。私のその利点を大いに活用し、仕事の暇を見つけては颯爽と海外や国内の性的なページに飛びます。あたかもスーパーモデルが仕事の合間にコンコルドに飛び乗ってパリ−ニューヨーク間を自在に行き交うかのように……。
アダルトサイトでもウィンドウが勝手にどんどん開いてきます。もぐらたたきのように閉じても閉じても勝手に開いてきます。開くのは女の股だけにしてくれ!と世の殿方の声にならない叫びが聞こえます。ひどいときにはウィンドウが開きすぎて重くなり、そのままフリーズすることも。モニターに「奥はぬるぬる」「3Pはめ撮りでもうイッチャ〜ウ」などと猥褻極まりない単語が72ポイントくらいのとく大文字で表示されたまま……。会社で見ていてこんなときに突然上司が着たらどうなりましょう。最悪の場合は心臓麻痺(別名バーチャル腹上死)に至り、よくてもこの不景気のなのでリストラは必死。
一気にファンになった。
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