おんぶにだっこ さくらももこ
- 作者: さくらももこ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/10/27
- メディア: 新書
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切ねー!さくらももこのなかでは最も純文学的なエッセイでよかった。結構涙腺刺激。托鉢の人を「人さらい」と思ったり、自分に似ている人形が自分に似ていると言われるのを嫌がったり、友達のビーズを盗んで、事実は変わらないと感じながらなき続けたり。小便くさいいじめられっこの松永君をぶった話だったり。
ぶたれても仕方ないと諦めている松永君の哀しさが、松永君をぶった瞬間から私の心に流れ込んできて消えない。私は、この哀しさをずっと忘れないだろう。大人になってからも、きっと。
こんなずる賢い部分もあったり、
あと一息で成功しそうだと思ったら、やたらと欲しがらず、「ジュウシマツがいたら、楽しいだろうね」などと漠然とした幸せのイメージを語ったりsると、相手もつい「そうだね」といってしまい、まんまと成功する確率が高い。
このごねのテクニックにより、母がついつい「じゃあ飼おうか」といってしまい、私は心の中で「やったーー!!」と叫んだが、あまり派手に喜ぶと「うるさいねぇ。やっぱ、やめよう」と言われることもあるので、控えめに「わーい」と言う程度にした。
★★★★