空は、今日も、青いか? 石田衣良

空は、今日も、青いか?

空は、今日も、青いか?

階層社会、少子化、テロ、転職時代の風がどんなに冷たくても、ぼくらは一度きりの「今」を生きるんだ。道に迷ったあなたに贈る、やさしく、力強いメッセージ。
 仕事で厳しい状況に追い込まれる前に逃げ道を作っておこう。趣味だったり、女性だったり。もうひとつは別のおすすめ。せっかくの機会だから、自分が不満に思ったり、迷ったりしていることから、逆にもっと疑問を広げてはどうだろうか。ただし、会社を辞めるなんて方向性ではなく、同じ疑問に過去の人たちはどういう答えをだしているか学んでみるのだ。生きることの不自由や、会社というものの不思議については、無数の本が書かれている。古典になっている本だってたくさんある。今もっている悩みや迷いを一段深くする。逃げるのではなく自分なりの新たな疑問を追い続けるのだ。働くことや生きることの「哲学」を作る。
 会社のなかに自分だけの場所を見つけることも大切。会社の中には無数の仕事があって、それぞれの仕事に必要な特有のキャラクターがある。自分の持ち味を良く考えて、それに会う位置を探してみよう。人間が最後に売るのは結局、人柄だ。あいつはこういうやつだからと、誰からも認められたら、もう問題はないのである。ちょっと困った君的なポジションでも、それは組織の中にちゃんと自分の席ができたということなのだ。キャラクターは重要である。時にはどんな仕事ができるかよりもずっと重要だ。僕たちが最後に売るものは、意外と長持ちがして、頼りになるものなのだ。
 恋だけでなく、人生も同じだろうけど、人間は自分が探しているものしか見つけない。目の前でよその会社のOLが悲鳴をあげちゃうくらいいい男が働いていても、ダメ男ばかり探す目で見ていたら、必ず見逃すことになる。恋のメガネの焦点は甘いくらいでちょうどいい。
 人の気持ちなんて本人じゃないとわからないという考え方はやめたほうがいい。想像力という力をあきらめない。じゃないと作家なんて存在し得ない。

 俺の上司にしたい男ランキングいり。ナンバー1、2は高田純次関根勤

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